皆さん、こんにちは。
今日はちょっとまじめなお話しです。
近年、子供の体力低下が深刻化されていますがお気づきでしょうか。
徐々になので、あからさまな目に見えてわかる違いはありませんが、実際の話、10年前くらいと比べると圧倒的に立っていられない子が増えました。
さらにレッスン内で行う筋トレでも、まだ出来るのにすぐにあきらめる子も増えました。
*2013年10月26日の朝日新聞にて、子供の運動不足についての記事が掲載され、2007年と1985年の動作発達度合を比較したところ、2007年の5歳児は1985年の3歳児程度、2007年の小学3,4年生は1985年の5歳児程度という、衝撃的な内容でした。
体力低下が叫ばれている理由は?
なぜでしょう?
まずは外遊びが減りましたよね。
安全面の問題からも暗くなるまで外で遊ぶ子をあまり見なくなりましたし、小さいうちから塾等のお勉強の習い事をする子も増えました。
そして、私たちが小さいころからと比べると圧倒的に電子機器が発達したので、ゲームに没頭する子供も多いですよね。
外で子供たちが座り込んで何しているのかな、と思うとみんなでゲームしていたり、と、そんな姿みかけませんか?
でもですよ!
幼少期に発達発育する機能がそれでは成長しないんです!!
幼少期の発育発達とは?
では、その発育発達について、少しご説明します。あくまでも簡単にですのでご容赦ください。
①神経系
②有酸素性能力
③筋力系
①神経系(動作の習得)
成長過程で脳が一番早く発達し、それと共に神経細胞も発達します。
いわゆる運動神経(運動ニューロン)が関わりますね。
この神経系の発達が著しいこの時期に、より多くの運動パターンをさせることにより、より運動能力を発達させることができます。
目安として5歳~9歳で神経系の発達(動作の習得)がされるのですが、とくに7、8歳がもっとも発達すると言われています。
②有酸素性能力(ねばり強さ)
一般に、子供は大人と比較して酸素借が小さく、乳酸が蓄積しにくいです。
すなわち、疲れにく身体と言えます。そのため、走り回っても筋疲労しにくいのです。
子供って、一日外で遊びまわれますよね。親御さんたちはそれに付き合って疲労困憊なんて事も心当たりありませんか?
女子は15歳くらいがピーク、男子は12,3歳を契機に急激に伸びると言われています。
心肺機能の発達のためには、ある程度の時間や、息切れするくらいの運動も時には必要ですね。
③筋力系(力強さ)
小学生までに男女の差はあまりみられませんが、15歳以降、急激に男子の筋力は成長します。
もちろん、個人差はあるのですが、スタジオでの指導経験からいうと、小学生の場合、女子の方が筋力あるように感じます。男子は中学生になると途端に力強く、たくましく、筋力もついてくるようです。ホルモンの分泌とも密接に関係しています。
それに反し、柔軟性は全体的には女子の方がありますが、それでも圧倒的にかたい子が増えているように思います。
子供の発育発達におけるダンスとの関係
ダンスで行う動作として、アイソレーションやリズム取りがあります。
身体の各パーツを個別に動かす、同時に動かす。
音に合わせてリズムを取る。音の間のリズムを取る。
手と足を同時に動かす、別々に動かす。
基本ステップでは、身体を上下左右に大きく動かす。移動する。ジャンプする。
それを組み合わせて応用編で細かいステップを行ったり、ターンをしたり、筋肉を連動させてつなげるウェイブ動作も入れます。
曲に合わせて振りを付けると、長いものだと4分。それを本番に向けてたくさん練習すると、息も切れて汗もたくさん出てきます。
神経系、有酸素系、筋力系、すべてに総合して関われる要素が入っています。
これらをキッズクラス、ジュニアクラス、その上の経験者クラス、それぞれに合わせてインストラクター達が内容を組み合わせます。
キッズクラスではとにかく元気にジャンプしたり動き回ったり、筋力が発達してきた大きい子達のクラスでは、下腿をしっかりと使った深く下がるダンスをしたりと、成長を踏まえたダンスの内容、振り作りを行い、より可愛く、よりかっこよく見せられるよう考えます。
もちろん、ダンスだけが運動のすべてではないですし、発達発育に大きな影響をもたらすものは様々です。
その1つの有効要素としてダンスは十分活用できると思います。
そして何より、たくさんのお友達と触れ合えることによって、思いやりや日本特有の空気を読む、という事も学べます。
1つの事を目標として集まったメンバー達とのつながりは、これから先の人生において、何にも代えがたいものとなるかもしれません。
ご興味のある方是非一度、ダンスと言うものにふれてみてください。